2011年6月29日星期三

中国ゲーム業界はどこに向かうのか? 中国・完美世界本社訪問,本格的世界展開を目指す同社のビジョンを聞く

中国ゲーム業界はどこに向かうのか? 中国・完美世界本社訪問,本格的世界展開を目指す同社のビジョンを聞く

 5月中旬,中国完美世界の招待を受け,中国は北京にある同社本社および開発拠点に取材を行った。なお,「完美時空」として知られていた同社はこの春から「完美世界」に社名を変更している。「Perfect World」の統一ブランドでこれから世界展開を行おうという。昨年は日本のシーアンドシーメディアを子会社化し,本格的な日本進出を始めており,現在進行形で RMT「Forsaken World」の世界的な展開を始めている。そんな同社を取材した記事をこれから3本に分けて掲載していこう。まず,今回は,同社の位置付けや展望などの会社全体の取り組みについて紹介してみたい。
 なお,名称が混乱しやすいので,以下の記事では,MMORPG「Perfect World -完美世界-」のことは「Perfect World」,制作会社のことを「完美世界」と表記していくのでお間違えなく。FF11 RMT リネージュ2 RMT メイプルストーリー RMT
つぶれてしまっているが,これが飛んでいたモノ
 さて,余談気味に話は飛ぶのだが,北京首都国際空港に着陸した瞬間から,ケセランパサランの大群? と目を疑うほどに白い浮遊物体が一面に舞っているのが目に入った。滑走路だけではなく,空港屋内にも,北京市内にも大量に舞っている。最初はタンポポの種子かとも思ったのだが,形状を見る限り,ただの綿ぼこりのように思われる? 調べると「柳絮」というものらしい。ポプラに似た木の種子(?)のようなものだという。空港から北京市内に向かう途中で一面に植林されていた日本ではあまり見かけない木肌の白い木が気になっていたのだが,あれが元凶だとすると,この凄い量もうなずける。日本で植林というともっぱら杉の木で,花粉を撒き散らすのだが,中国では柳絮が吹き荒れるらしい。
Kevin Zhu(竺琦)氏
 しかし,完美世界の開発拠点に取材を行った翌日は,柳絮はどこかに消え,一転して黄砂の嵐といった雰囲気。本場の黄砂はなかなか凄い。開発部門があるビルはかなり新しいのだが,黄砂でちょっと黄ばんでしまっている。
 その開発拠点で完美世界互動娯楽有限公司総裁のKevin Zhu(竺琦)氏から会社の概要とビジョン,世界展開などについてのプレゼンが行われた。なお,Zhu氏は,Perfect Worldから始まる同社のすべてのオンラインゲーム部門を統括する重要人物だ。
 まず,同社の成り立ちから説明しておこう。
初期のPerfect Worldのムービーに入っているArhosaur Studioのロゴ
 4Gamerのゲームタイトル情報だと,Perfect Worldの開発元が洪恩軟件となっていることを不思議に思っていた人もいるかもしれない。完美世界の母体となるのが,かつて洪恩軟件の傘下にあったArhosaur Studio(祖龍開発チーム)だ。世界初の完全3DベースのRTS「自由与栄耀」や中国初のFPS「大秦悍将」を開発するなど,3D技術に強い集団で,このチームが独立し,2004年に完美時空=完美世界ができあがった。そして2006年のPerfect World発表以降,大きく躍進していくことになる。
 そして現在,中国国内のオンラインゲーム市場における同社の位置付けは5番手だという。中国のオンラインゲーム業界だと,QQブランドのカジュアルゲームで幅広く展開する騰迅(Tencent),海外の大作を多く扱う盛大(Shanda),「World of Warcraft」を手中にした網易(NetEase)などはゲームポータルとして知られている。2Dゲームなどの人気も根強い中国内で,3Dゲーム中心かつ自社製ゲームしかサービスしていないことを考えると,同社の健闘ぶりが分かるだろう。

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